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息子12歳の誕生日

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    あの日、妻は多摩センターで買い物をしていた。そして、道路を歩いている時に破水したそうだ。救急車とかタクシーを呼んでも良かったと思うんだけど、彼女は電車で隣駅の病院まで歩いて向かった。仕事先に電話が入り、慌てて病院に駆けつけた時、彼女は分娩台の上にいた。ほどなくして陣痛が始まったけど、一向に生まれる気配がない。当時のその病院では、立ち会い出産という制度はなし。病室のそばで待つしかなく、隣の控え室のようなところで待たされた。控え室の奥に目をやると、Macintosh 475が置いてあった。歩いて475に近づくと、なんと控え室と分娩室が繋がっている事に気が付いた。おかげで、距離は開いているが、分娩の様子を見る事が出来たのだ。まるで、不審者の覗き見の様だ。

    安産というわけではなさそうだった。ナースががんばって!とか声を掛け、産婦人科の医師が、まるで心臓マッサージをしているような感じで妻の腹部を押していた。何か切迫した事態が起こっている事は間違いない。後で分かったのだが、息子は回旋異常を起こしていたため、産道の中で身動きできなくなっていたのだ。ナースの要請で小児科の医師がドタバタとやって来た。

    数分後、妻の身体から掘り起こされた(ホントにそんな感じだったの)息子。生まれたばかりの赤子と言えば、か細い声の泣き声が定番なんだけど、息子からは泣き声はなかった。産まれたばかりの息子を取り囲んで、小児科の医師たちがあれこれ喚きながら必死の作業をしている。医師の隙間から見える息子の顔は紫色をしている。チアノーゼ症状だ。

    オイラは完全に蚊帳の外。今、どういう状況なのか、説明してほしいけど、きっと医師もナースもそれどころじゃないんだろう。そして、医師団の遥か向こうには、全く状況が飲み込めない妻も分娩台に放置されたままだ。

    あの時は、本当にただただ祈るしかなかった。状況がまったくわからないのだ。わかるのは、産まれて来た息子が、泣き声を上げていない。おそらくは呼吸すらしていない。なんとか無事でいてくれ。そう祈るだけだった。覚えているのは、医師が「バキューム」と大きな声で言った事。おそらく、気道に羊水が詰まっているのだろう。そして、さらに数分が経ったとき、ポンっという小さな音が聞こえた後、か細い声か細い、息子の泣き声が聞こえた。泣きながら、ケホッケホッと小さな咳をしながら。12年前の事なので、記憶が曖昧になって来ていると思うし、あとで付け足された記憶の捏造もあるかもしれないけど、大体こんな感じでした。今でのあの時の事を思い出すと涙が流れて来る。息子よ、産まれて来てくれてありがとう。

    そんな息子も、12歳になり、もうすぐ小学校を卒業して中学生になる。どんな大人になって行くのか、非常に楽しみ。オイラもまだまだ頑張らないといかんね〜。

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