クラリス・ジャパンよりFileMakerの最新バージョン「FileMaker 19プラットフォーム」として「Claris FileMaker Pro」「Claris FileMaker Go」「Claris FileMaker Server」「Claris FileMaker Cloud」を発表しました。
『パワフルなテクノロジーをすべての人が活用できるようにする』というClaris社のビジョンを体現するスキームとして、Claris FileMaker、Claris Connect、Claris Next Genという3本を提唱しています。
Claris FileMakerは、御存知このソルーションの核をなし、Claris Connectは様々なアプリケーションを仲介し、Claris Next Genとは、次世代つまりこれからの展開を表しています。
まず最初に2020年の3月にリリースされたClaris Connectを御紹介しましょう。
先日行われたClaris社のデモでは、Mailchimpでのメール購読新規申し込みや実際のメール配信に対し、新規購読者のデータやメール配信内容などをClaris Connectを介して、Slackに送り、チーム作業や各チャネルに投稿するというスキームを紹介していました。
これまでも、FikeMaker Pro使用し、Apple Script経由で他のアプリケーションとのデータのやり取りをすることがありましたが、イメージとしてはこれに近い感じがしました。
現状で、100を超えるサービスがClaris Connectに対応しており、国内ではクラウドサイン(弁護士ドットコム株式会社)やChatwork(Chatwork株式会社)などの日本のAppコネクタも5月21日よりリリースされます。もちろん、FileMakerも対応しています。様々なプロジェクトのワークフローを自動化することに大いに役立つものと思われます。
続いて本稿のメインとなるFileMaker Pro 19を御紹介します。
FileMakerの世界は、すべてを統合したシステムの中に最先端技術を取り込んでいき、ますますクラウドとモバイルに進んでいくのが正常進化とも言えそうです。
まずは、新しいアイコン。これまで長年親しまれてきたファイル・フォルダのアイコンイメージからリブランディングしています。
コアの部分に制作環境としてのClaris FikleMaker Pro、Web環境としてのFileMaker Go、そして様々な外部アプリケーションとの橋渡しとしてのClaris Connectとなります。
FileMaker Pro Advancedは、FileMaket Proと名称変更され、これまでの通常版とAdvanced版が一本化されています。また、このFileMaker Pro 19からダークモードに完全対応しています。
FileMaker 19での新機能としては、JavaScriptやJavaScriptライブラリを活用することにより、これまで以上に高度なユーザーインターフェースを実現可能となります。
デスクトップでのカレンダー表示。まるでGoogleカレンダーのような表現。
FileMaker Goでのレイアウト。グラフ表示をさせています。
WebビューアでJavaScriptを実行するというスクリプトステップを使用することにより、JavaScript関数を呼び出しています。
FileMaker DATA APIを実行するというスクリプトステップを使用して、Jason形式でデータの取得も可能となります。
これにより、WebViewer内でJavaScriptとFileMaker Scriptの対話を実現させています。
また、AppleのCore MLを活用し、機械学習と画像識別をし、商品を撮影→検索→在庫確認という事例が紹介されていました。
Siriに全面対応しているので、手がふさがっている状況でもハンズフリーでカスタムAppを利用可能です。このソルーションを利用するにはAppleのSiri ショートカットを利用します。
Apple Core NFCを利用し、NFCタグの読み取りにも対応します。
これらの最新技術を、iOS、iPad OS、macOSで実行可能となります。さすがはFileMaker、Apple製品との親和性が高いです。
FileMaker Pro 18 Advanceに換え、FileMaker Pro 19を暫定テストした感覚としては、上記のJavaScriptの実行、NFCタグの読み取り、機械学習などのスクリプトステップが加わった他には、大きな変更は見当たりませんでした。
何よりもファイル形式(.fmp12)を踏襲しているため、これまで使用してきたカスタムAppをそのまま利用可能な点は嬉しい限りです。
Claris FileMaker Cloudに関しては、別途お伝えする予定です。
なおこの内容は、マックお宝鑑定団blog[羅針盤]にも掲載されています。